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勝手におちらしさん | 紙と印刷とラジオ 第148回

公開日 2023.08.10   更新日 2023.09.05

チラシ宅配サービス「おちらしさん」は、舞台公演・美術展のチラシを、自宅に無料で届けてくれるサービスで、ネビュラエンタープライズさんが展開されています。以前、紙と印刷とラジオに出演頂きましたしおちらしさんラジオに私たちが出演させて頂いたこともあります。
毎月届くおちらしさんには、印刷会社の観点で気になるちらしが沢山!そこでサンコーのTwitterで「勝手におちらしさん」として投稿を始めたところ、思わぬ反響があり、さらに先月からはおちらしさんの公式コンテンツに昇格!おちらしさんに同梱されたり、メルマガで配信されたりしています。ということで、8月のおちらしさんの中から、紙・印刷・加工の観点で気になるチラシについて語りました。

チラシに使われる紙はコート紙ではない!?

西谷さん調べによるとおちらしさんの中ではマットコートが圧倒的に多く、コート紙よりも嵩高微塗工紙の方が多く使われているという意外な結果になりました。チラシではコート紙が多いのが一般的です。この結果はコストをかけて配布されているおちらしさんのチラシには、こだわった印刷物が多いことを示しているのかもしれません。

  • コート紙 2
  • マットコート紙 12
  • 上質紙 2
  • その他(片艶晒しクラフト、アドニスラフなど) 5
  • 嵩高微塗工紙 6

紙・印刷・加工の観点で気になったちらしたち

どんな部分が気になったかは放送をお聞きいただくことにして、チラシの写真をアップします。

東京都写真美術館 風景論以降

仕上がりA4サイズのチラシです。 裏側で観音開きになっています 観音開き写真部分の重なりに、印刷の色管理、製本の精度管理の高さが光ります。

東京都現代美術館 年間スケジュール

特色緑&黄色とスミによる3色印刷 黄色ベタで刷られた数字の上に、緑色ベタを印刷して、インキの透明度を活かしたデザインが光ります。

山梨県立美術館 ミレーと4人の現代作家たち

A4サイズのチラシに見えます 絵の部分まで二つ折りになっており、広げると4人の現代作家の作品が出てきます。展覧会の主旨を加工でも表現しています。

新しいチラシの時代が来たのでは?!

これまでのチラシは不特定多数の人にばら撒き、人かにひっかかれば目的達成。という使い方でした。おちらしさんは、舞台や美術館の情報を求めている人たちに向けて、チラシが定期的に届くという編集がされていることで、チラシの目的に「有益な情報を所有できる楽しみ」が新たに付加されたように感じます。

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