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3周年 | 紙と印刷とラジオ 第143回

公開日 2023.07.06   更新日 2023.07.06

2020年7月7日に始まった紙と印刷とラジオが3周年。オープニングからまるで100キロマラソンを走り終えたときのような熱いものがこみ上げてしまった西谷さんと、ディレクターK氏と3人で、3年間を振り返りました。

ラジオが始まった経緯

もともとは平和紙業さんのペーパーボイス東京で、サンコーの印刷技術に関する展示会を2020年5月に実施する予定で、西谷さんと1年近く掛けて準備をしてきました。DMを印刷して発送する段階になった3月頃からコロナ禍が本格化し、展示会は中止に。世の中がSTAY HOMEで完全に止まってしまった時に、「畳に正座しながら考えた」という西谷さんからの「ラジオやりません?」の一声からこの番組は始まりました。
タイトルがタイトルなだけに思い付きで始まったように感じますが、コロナ後の世の中はよりオンラインの比率が高まることを見越し、これまでのオフラインに加えてオンラインのプラットフォームを構築し、オンオフを行き来するようなプロモーションが必要と考えた。という西谷さんの長期の展望に基づいた始まった番組なのです(初めて知りました)。
そして、ディレクターK氏こと東北紙業社の加藤さんは、ラジオという言葉に惹かれて、なんだか楽しそうとディレクターとして参加することなり、今のチームが出来上がりました。

それぞれが思い出に残っている回

これまで142回の放送をしてきましたが、その中でそれぞれが印象に残っている回を振り返りました。

ディレクターK氏は、バレンタインの会が印象に残っているそうです。泰清紙器製作所の佐々木さんと、夜遅くまでチョコレートをツマミにお酒が飲めることが幸せ。という本音と、様々な箱がたくさん集まり、時には分解しながら話すことがとても面白いとの建前が語られました。また、ゲストトーク以外ではお金に関わる回が面白かったとのこと。

3年間のバレンタイン特集
第28回 バレンタインデーとファンシーペーパー
第74回 バレンタインパッケージ特集
第123回 2023年のバレンタイパッケージを語る

お金について語った回
第15回 紙と印刷とお金(紙編)
第16回 紙と印刷とお金(印刷編)
第121回 デザインとお金

有薗が印象に残っているのは、パッケージの構造設計をしている工藤さんのゲストトーク。印刷物の役割が変わってきたことは感じていて、削る年賀状で「印刷は終わった」という言葉にしましたが、「メディアからマテリアル」という言葉は言いたかったことを言語化されていたと感じたようです。
第30回 工藤陽介さんのエンジニアだからこそのデザイン視点

西谷さんは電通のアートディレクターである窪田さんがおっしゃっていた「紙はマーケティングにおける費用対効果を示すのは苦手だが、数値化できない価値(エモさ)がある。その価値を堂々と言い切ることもアートディレクターの役割だ。」という言葉が印象に残っているそうです。
第111回 窪田新さんに聞く「紙の仕事の作り方」

これから目指していきたいこと

最後にこれまでの3年間を振り返り、これから目指していきたいことをそれぞれが宣言しました。
西谷さん「紙媒体の役割はこれから大きく2つに分かれていく。効率化・標準化がこれまで以上に加速して、極小ロットで一定の品質が実現できるようになる一方で、アート作品的な紙。大切にとっておきたい、誰かにプレゼントしたい。そんな良いモノを作る方向に特化していきたい。」
ディレクターK氏「製紙工場をはじめ色々な工場に見学に行きたい。加工の知識が増えていくと、お仕事の相談を貰った時の提案の幅が広がるから。展示会も同じで、引き出しが広げていきたい」
有薗「エモい価値を言い切ることがアートディレクターの役割であるように、クリエイターは数値化できない価値を見出すことができる。そんなクリエイターが経営者の参謀になれば、フレームワークで分析するコンサルと異なり、その企業の本質的な価値を見出せるようになるはず。そんな場をco-lab墨田亀沢を通じて作っていきたい」

紙と印刷とラジオパーソナリティの2人とディレクターK氏三周年にちなんで指で3を表現してみました。

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