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紙屋と印刷屋のプロモーション | 紙と印刷とラジオ 第33回

公開日 2021.03.24   更新日 2023.09.29

3月、4週目に突入しました。すなわち3月中にラジオを4回やっているということ、そして今月は5周目まであります。とても高カロリーな1か月ですが、その分視聴されている方と
他の月よりも多くやりとりができると思うと元気をいただけます。

最近、平和紙業さんから新しい紙見本が出ました。今回は紙屋さんと印刷屋さんのプロモーション(販促)について語りました。

新しい色見本

今回の紙見本にはOKフロートの新色の紙、ソフトピンクとソフトブルーが載っています。
今まであった色の組み合わせを再考して新たな色の組み合わせで出し直したとのこと、紙の名称が熱型押しになっています。型押しで色が変わる紙OKフロート、ぜひお手に取ってご覧ください。

紙見本のサイズの歴史と販促物としての仕組み

平和紙業さんの紙見本の基本サイズは名刺より少し横が長い短冊型。黒い背表紙なので印刷会社の営業などは「黒い紙見本」とよく呼んでいます。(ちなみに竹尾さんは同じサイズですが白い背表紙。)

「96型」

平和紙業さんの社内ではこの紙見本を「キュウロク」「96型」と呼んでるそうです。
紙見本を作る紙のサイズは四六判で、そこから96面取れるサイズで作られているのでそのように呼ばれているそうです。(印刷機が小さい場合は四六判を四つ切りし、そこから24面ずつ取って作るとのこと) ファンシーペーパーの1梱包は100枚なので一度に9600冊分の紙見本ができますね。製作効率の面から平和紙業さんも竹尾さんも同じサイズにいきついたようです。

なぜ96型が愛用されるのか

96型の紙見本を見て「これは苦労の塊だ」と有薗が指摘をします。
96面の紙見本ページごとに都度ヤレ紙が出るのに加え、それぞれ紙の厚さも違うので印刷機の設定をこまめに変更して印刷しないと紙を上手く送れない状態も起きます。スタンダードな紙見本に加え、特殊な加工を施した紙の見本帳もあるため、細かな調整事は通常の印刷よりも多く、かなり手の混んだ作業が紙見本の制作では連発しています。実際に印刷物になったものではなく、印刷の仕上がりがどのようになるのかを実寸に近い状態で確認できるものとして紙見本はとても役立つものですが、現実との闘いも裏では繰り返されてるようですね。
その中で製作上もっとも効率的に作業が行えるということで紙見本は96型になりましたが、紙見本を格納する際も大きさや形が揃ってると本棚の奥に入り込んだりしまえないといった不便が起きづらく、手軽に素材を吟味できるという面でも96型は重宝されているようです。

クリエイティブな方々や印刷用紙を探している方を刺激し続ける紙ですが、機能面を目的に向けて加えることでより重宝されながら効率的に生産していけるということにつながりますね。

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