トップ 紙・印刷業界のアナログからデジタルへの変化 | 紙と印刷とラジオ 第59回

紙・印刷業界のアナログからデジタルへの変化 | 紙と印刷とラジオ 第59回

公開日 2021.09.28   更新日 2023.05.17

印刷行程がデジタル化していくことで、どんなことが起きたのか?印刷会社の激動の歴史(ここ30年くらい)を語りました。まるで戦国時代のような厳しい戦いの歴史は、涙なしには聞けない内容です。

アナログ時代(昭和)

今より分業して作業していました。
「デザイナー」が指示を出し、「写植屋」が文字組みを行い、「版下屋」がレイアウトをしてようやく【紙の原稿】ができます。それを基に「製版屋」(サンコーはもともと製版屋でした)が写真を取り込んだりし【印刷用の版を作るためのフィルム】を作成し「刷版屋」が版に焼き付けて【印刷用の版】ができあがります。それを「印刷屋」が印刷し「製本屋」が加工して完成。こんな風に、完成まで7つの業種に分かれていました。

デジタル時代(平成)

90年代初頭に【電算写植機】がでてくることにより、「版下屋」が淘汰されました。そして、95年~97年頃に【Mac】が登場し、デザイナーがいわゆるDTP(デスクトップパブリッシング)と呼ばれるレイアウト業務を行うことになり、「写植屋」もなくなることになりました。2000年前後には【CTP(コンピュータ トゥ プレート)】が登場し、Macで作成したデータをそのまま版で出力できるようになり、「製版屋」「刷版屋」がなくなります。
アナログの時代にあった7つの業種が、「デザイナー」「印刷屋」「製本屋」の3業種に一気に減少しました。
それにより「写植屋」「版下屋」「製版屋」「刷版屋」がみんな「印刷屋」に職種を変え、単純計算で5倍になり価格競争が激化。
その後「リーマンショック」や「震災」によりさらに拍車がかかり、「印刷屋」もその数を減らす一途を辿っています。

紙と印刷とラジオのパーソナリティの二人アナログ時代にフィルムを切り貼りしていたライトテーブルの前で。

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