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温度によって色が変化する感温印刷

公開日 2021.04.01   更新日 2025.10.20

温度で色が変わる印刷の仕組み(感温インキ活用)

温度変化で発色が変わる特殊印刷の仕組みをご紹介。感温インキを使った事例を通して、表現の幅を広げるヒントを解説します。

感温インキ3つの種類

感温印刷に使用する感温インキには主に3つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。

感温インキの種類 特徴
コールドタイプ 氷水で冷やしたり寒い戸外に出たりすると色が変化する
ウォームタイプ 体温や息の暖かさで色が変化する
ホットタイプ 熱い湯やドライヤーなどで温めると色が変化する

コールドタイプは、冷蔵庫など冷たい環境で反応するインキ。
ウォームタイプ・ホットタイプはどちらも暖かい熱によって色が変化するインキですが、発色温度・消色温度がそれぞれ異なります。
どのインキも色の変化は可逆的に何度も繰り返すことができます。

感温印刷の製品事例

「コールドタイプ」の事例

企画事例:氷菓子・冷菓子用、ビールやワインなどお酒の飲みごろサイン、感温グラスなど
コールドタイプ
コールドタイプインキを使用した感温印刷は、冷たい飲み物を注ぐと柄が色付くガラスコップなどによく利用されます。

「ウォームタイプ」の事例

企画事例:パッケージ、カード、ラベル、ポスター、ノベルティ、絵本、POP、小児用教材、グッズ、雑誌広告など


体温で色が変わるウォームタイプインキは、遊び心のあるショップカードやパッケージなどにおすすめです

「ホットタイプ」の事例

企画事例:マグカップ、湯呑み、お風呂用タオル、お風呂に貼るシートなど


お湯やドライヤーなどの熱で色が変わるホットタイプインキは、マグカップなどに活用されています。上画像は、熱いお湯を注ぐことで緑が消え、青が浮き出ています。

ご相談前にご確認ください

感温印刷は、特殊インキを使用するため「コスト」「納期」「試作期間」が通常印刷とは大きく異なります。

  • 目安費用:40万円~(仕様により変動)
  • 標準納期:校正も含めて約2~3か月
  • 最小ロット:少部数でも承っておりますが、インキの購入や印刷するにあたる初期費用は部数に関わらず発生します

条件を確認して相談する

印刷についてよくあるご質問

感温インキの色見本

下画像はパイロットインキの感温インキの色見本です。
橙、赤、桃、紫、青、緑、茶、黒など、ほとんど任意の色を選ぶことができ、色と変色温度の組合せを工夫すると何段階かの温度で次々と色相を変えることができます。

感温インキの色見本画像引用元:パイロットインキ

感温印刷はシルクスクリーン印刷で行います。その下に入る絵柄はオフセット印刷などで行うため、ある程度版ずれが起こってしまいます。ずれても破綻せず、でも劇的に変化をさせるデザインが必要です。また印刷を依頼する場合には、印刷会社と素材や製品企画などを相談しながら色味を決めていくと良いでしょう。

感温印刷の注意点

  • 耐光性に劣るため、直射日光下での使用は避けてください。
  • インキの吸収力の高い紙では、効果が低くなる場合があります。
  • 低温時(10月〜4月)は気温が低いため、体温で変化させるウォームタイプは変化がしにくくなります。
  • 爪などで引っ掻くと跡が残る場合があります。


温度で色の変わるブックカバー

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