トップ商品名とコピーから紙を知る（前編） | 紙と印刷とラジオ第90回

商品名とコピーから紙を知る（前編） | 紙と印刷とラジオ第90回

公開日 2022.05.31 更新日 2023.05.17

カテゴリ :

サンコーな日々紙と印刷とラジオ

そもそも紙の１つ１つに名前が付いていること自体、知っている人はごく一部。ということで、商品名とコピーから紙を知ることをテーマに語りました。

紙の商品名を分類してみる

直接的・商品名で紙の見た目や紙の原料の想像がつくもの。

ICHIMATSU、トーンF、パターンズF、エコ間伐紙N、バガス、OKレインガード、SSコースターなど。

やや間接的・商品名が紙のイメージとある程度結び付いていて言われてみると「なるほどー」と思うもの。

かぐや（月の表面の凹凸）、Mag-N（紙の原料に雑誌古紙Magazine）、PHO(メーカーが富士フイルム Photographの上３文字)、レザック66（レザーライク）エアラス（嵩高）、ハーフエア（嵩高）、ディープマット、新バフン紙（黄板紙を昔バフン紙と呼んでいた）、アトモス（ヨーロッパの空を眺めていて浮かんだ）

イメージ寄り・商品名を聞いても紙が想像できないもの。

里紙、五感紙、Aプランなどなど。

誰もが知っている紙「Mr.B」の名前の由来

Mr.は男性的な力強い印刷表現、ミセスはきめ細やかで女性的な印刷表現と分けられているそうですが、開発当初は違っていたとのこと。Mr.Bの開発当時は長嶋監督やMr.ビーンなど「ミスター」という単語が流行っており、そこから田中一光先生が命名されたそうです。さらに「B」はビューティフル、ベストプリンティングなど「美」という意味が込められているようです。

商品名の前後に付くアルファベットの意味

グラフィーCoC：森林認証紙（FSC、PEFC認証）
トーンF：FSC認証のFとメーカーの王子FTEXのF
ニューラグリンS：ソーダストパルプのS（今はソーダストパルプの生産中止）。ソーダストパルプとは丸太生産の製材時に発生した余分な廃材(切れ端や樹皮、おがくず、削りくず)のこと
MagカラーN：転抄した際に従来品と区別するため