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オウンドメディアを「物理コンテンツ」に変換しよう!マーケティングが加速する「紙媒体」活用のススメ

公開日 2024.02.14   更新日 2024.02.15

あなたの会社ではオウンドメディアを運用していますか?オウンドメディアといえばブログやSNSなど、デジタルメディアを指すことが多いと思います。
一方で新聞や社内報、チラシ、ポスターなど紙メディアは、マーケティングデータが取れない、制作までに時間がかかる、コストが高い、などの理由から敬遠されがちで、印刷マーケットは1991年におよそ9兆円の規模だったのが、2021年には5兆円を切る程に縮小しました(日本印刷産業連合会調べ)。
でも、デジタルの時代だからこそ、肌触り、匂い、特別感、体験といった紙特有の価値は高まっているのではないか。さらにはデジタルメディアと組み合わせることで相乗効果を生み出せるのでは。印刷会社の私たちはそう考えています。
そこで今回オススメしたいのは、オウンドメディアに投稿してきたコンテンツの一部を、実際に手に持って見て触れることが出来るリアルなコンテンツ、すなわち「物理コンテンツ」に変換するノウハウです。Webコンテンツの書籍化、パンフレット化などがわかりやすいですが、アイデア次第では物理コンテンツにしかできない楽しさを生み出すことができます。
今回はアドビさんのPR企画「みんなの資料作成」に参加しています。後半ではAdobe Acrobat オンラインツールを用いたちょっとしたTIPSも紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

Mag-Nパンフレット

デジタルコンテンツを印刷して「物理コンテンツ」に変換するメリット

1)デジタル全盛の時代だからこそ、紙ならではの体験価値がある

デジタルコンテンツは本当に便利です。手元のスマホでも会社のパソコンでも、いつでも必要な情報を手に入れることができます。一方で、モニター越しではそのコンテンツに最適な手ざわり感を得ることができません。再生される機種によって色は変わってしまうし、コンテンツそのものに重さを感じることも無い、当然、破ったり削ったり温度を感じたりといった体験もありません。そう考えると、テキストや画像に、肌触り、重さ、美しい色味、体験などを付加できるのは紙ならではの価値といえます。

2)場所に縛られず使える

上に書いたことと矛盾するかもしれませんが、物理コンテンツだからこそ、さまざまな場面で使えるという考え方もできます。イベント会場でチラシを手渡すシーンを想像してください。これって紙だからこそ簡単にできますが、スマホをかざして情報をやり取りするとなると手間ですよね。紙であれば壁に貼ったり、財布や手帳の中に挟んで取っておいたり。モニターも電源もいらないからこそ、場所に縛られず自由に使うことができます。

3)だからデジタルの入り口として使える

たとえば、みなさんこんな経験はありませんか?独特の質感のパンフレットを目にして、思わず手にとってしまう。美しい招待状を手渡しされ、つい中身を見てしまう。紙にしかない美しさや質感で思わず手に取ってしまう。人から手渡しされ、思わず中身を見てしまう。そしてもし、そこで面白い体験が得られたら、SNSにアップして自慢したくなる。これはまさに、デジタルの入り口です。さらに分かりやすい例でいうと、印刷されたQRコードからWebサイトへ移行するなど、もはや誰にとっても珍しい経験ではないはずです。これがもしWebだったら、サイト内検索を通じてアクセスを集める為にSEO対策が必要です。ですが、物理メディアの場合は「思わず手に取ってしまう」という必然のもとに、デジタルの入り口が生まれます。加えて、オンデマンド印刷機を使い、1枚1枚違うQRコードを印刷すれば、どこで渡したカードからサイトにアクセスされたのかという情報も追いかけることができます。

デジタルの時代だからこそ価値のある物理コンテンツを作ってきました

サンコーではデザイナーさんと一緒になって、紙にしかできない表現を追求してきました。オウンドメディアのコンテンツに、このような表現を組み合わせれば、どこにもない物理コンテンツが作れるかもしれません。ここからは、サンコーが「デジタルの時代だからこそ欲しくなる紙の表現」を追求した制作事例を少しご紹介させてください。新しいマーケティング施策のアイデアが生まれるきっかけになれば幸いです。

1枚1枚異なるグラデーションをオフセット印刷機で表現

デジタルであれば1人1人モニターに表示される内容が異なるのは当たり前のことです。その当たり前を紙でやると当たり前ではなくなります。このパンフレットは、お客様お一人お一人を大切にするという「おもいをカタチにする」ために作られました。このグラデーションは、通常はCMYKの4色のインキを入れる印刷機に12色のインキを入れて印刷し、断裁も工夫をこらすことで1枚1枚異なっています。そんなストーリーを聞いたら大切に保管したくなりますよね。

『1枚1枚異なるグラデーションをオフセット印刷機で表現』制作事例ブログはこちら

一期一会の出会いを大切にする名刺

オフセット印刷機は同じデザインを何千枚、何万枚と効率的に均一な品質で印刷する為の機械です。そのオフセット印刷機を使い、1枚ずつ異なるデザインの名刺を作りました。そのストーリーがクライアントとの会話が生まれるきっかけを生み出し、一期一会を大切にしたいという起業理念も伝えます。

『世界でたった1枚の名刺』制作事例ブログはこちら

気分で選ぶことが出来る名刺

同じ銘柄の紙であれば、色が変わっても機械のセッティングは同じで印刷できます。その特性を利用して、複数の色の名刺をつくり、季節だったり、その日の気分によって使い分けができる名刺を作りました。

『季節ごとやその日の気分でお渡しできる名刺』制作事例ブログはこちら

溶けてなくなってしまう写真集

猫除けのペットボトルを撮り続けるカメラマンの写真集は、水に濡れると溶けてなくなってしまう紙に印刷しました。印刷して製本が終わったあとに霧吹きで1冊ずつ濡らすことで、ページが破けたり薄くなったりしています。その雰囲気が、白黒で撮影されたペットボトルの雰囲気にマッチしています。

『溶ける紙を使ったペットボトルの写真集』制作事例ブログはこちら

光の反射が気になるDM

印刷面を保護するために通常は印刷の全面に使われるマットニスを、デザインの一部としてシルバーの上に印刷しました。それにより、鱗のような模様が光の反射で浮かび上がります。前衛的な着物デザイナーさんの展示会にぴったりのDMができあがりました。

『この印刷物どんな方法で印刷したかわかります?』制作事例ブログはこちら

オワコンの年賀状だってこんなに面白くなる

最も古く手軽なオウンドメディアは年賀状かもしれません。今や年賀状を出さない方も増えているようですが、サンコーでは紙の価値を追求した年賀状をここ数年間作り続けています。

削る年賀状

誰も読まない年賀状を出すことに意味があるのか。そんな疑問から紙にしか表現できないメッセージを考え「印刷は終わった」という印刷会社としてはあり得ないメッセージが大きく書かれた年賀状を作りました。スクラッチ印刷された部分を削ることで、メッセージが反転して「これからが印刷の時代」となる2021年の年賀状は、Yahooニュースにも大きく取り上げて頂きました。

『紙の価値を伝える年賀状』制作事例ブログはこちら

破る年賀状

その翌年(2022年)は届いた年賀状を「破る」という体験を盛り込みました。年賀状の真ん中には「既成概念」や「閉塞感」といった言葉が書かれてありミシン目が入っています。これを破り紙の上と下を繋げると「デジタルな時代の紙の価値を生み出す」「安心して暮らせる未来を生み出す」といった前向きな言葉が現れます。この破る文字と出てくる文字の組み合わせは100パターン以上。多くの方がSNSに組み合わせの写真をアップしてもらうことを狙いました。

『捨ててもなお価値が残る体験する印刷物』制作事例ブログはこちら

触りたくなる年賀状

2023年は紙を「触る」がテーマ。温度で色が変化する感温印刷を使い、触った場所が赤から黄色に変化します。変化が楽しくて次々といろんな場所を触り続けてしまう年賀状です。1枚の年賀状を目に留める時間はほんの一瞬ですが、このような仕掛けにすることでずっと触ってしまい、否が応でも印象に残ります。SNSでの動画アップロードが広まった時期でもあり、動画でアップしてくれることも狙った表現です。

『感温印刷を使った触りたくなる年賀状』制作事例ブログはこちら

 

小説風年賀状

これまでも紙を送ってデジタルでバズることを考えてきましたが、2024年はデジタルの入り口としての紙の役割を強く意識して作成しました。届くのはライトノベル風の表紙と「同期は、オフセット印刷機になった。」から始まる小説。でも冒頭だけで、その先はQRコードからサイトに飛んで読む仕掛けになっています。QRコードからサイトに飛んだ人の9割が最後まで読んでくれるという結果になりました。

『デジタル時代の年賀状:サンコーが切り拓く新しいコミュニケーションのカタチ』制作事例ブログはこちら

このように、わたしたちサンコーは、「物理コンテンツの価値を最大化」することで、受け取った人に驚きと感動を贈ることができると考えています。デジタルの時代の中で、あえて紙を使ったマーケティングをオススメする理由について、共感いただけたら嬉しく思います。

物理コンテンツを作る前に、デジタルコンテンツをブラッシュアップしよう

さて、ここまで物理コンテンツの魅力について語ってきましたが、印刷してから「あ、ここ間違えてた!」とミスに気づいたり、上司から「ここはニュアンスが違うんだよなあ」と言われても後の祭り。デジタルと違い、やり直しがきかない緊張感が良いコンテンツを生み出すという側面もありますが、ミスや誤解は無い方がいいに決まっています。修正がいくらでもできるデジタルデータの段階で、しっかりとコンテンツをブラッシュアップしておきましょう。

完成形をイメージしやすいPDF

アドビのPDFのデータなら、印刷したときの状態と近い形で閲覧・確認ができるので、完成形をイメージしやすく、よりクオリティの高い印刷物に仕上げることが可能です。ページ数が多くて関係者全員分のテスト印刷を用意するのがむずかしい。そんな時にも便利です。

関係者のフィードバックを受けやすい

デザインをする人はIllustratorやInDesignなど専用ソフトを使う人も多いと思います。一方そのデータを確認する社内の人(特に偉い人)のPCにはそれらのソフトが入っていないことも。Adobe Acrobat オンラインツールを使えば、PDFのリンクを共有し複数人からフィードバックしてもらえるので、デザイン専用ソフトが入っていない人からも制作段階で意見を貰うことができます。コメント機能を使って、フィードバック内容を入力することはもちろん、直接フリーハンドで書き込みもできるため、テキストでは表現しづらいデザインのイメージなども伝えやすく、重宝しています。

また、社外の関係者にメールやチャットツールでPDFを共有したい場合、Acrobat オンラインツールでPDFを圧縮してから送ります。Acrobat オンラインツールなら圧縮レベルを選べて写真の画質を落とさないようにできるので、ビジュアルが重要な物理コンテンツの完成イメージをより詳細にチェックしやすいです。

今こそ紙を使った物理コンテンツを

Adobe Acrobat オンラインツールは上記以外にもいろいろな機能があり、物理コンテンツをつくる前のデジタルコンテンツづくりに役立ちます。ぜひAdobeAcrobatオンラインツールを駆使して良いメッセージをつくり上げてみてください。
そのコンテンツを物理コンテンツとして仕上げるところは、私たちサンコーがお手伝いします。

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