トップ 紙の遊び心をカフェに持ち込む三洋紙業の視点 | 紙と印刷とラジオ 第152回

紙の遊び心をカフェに持ち込む三洋紙業の視点 | 紙と印刷とラジオ 第152回

公開日 2023.09.13   更新日 2023.09.14

紙加工会社の三洋紙業さんが、スペシャルティコーヒーショップ「PAP.COFFEE」を原宿にオープン!紙に触れられるモデルルームとして、ショップカードやスリーブ等を通じ紙の自由さや遊び心を伝える場を創られました。コーヒー豆の産地であるタイと東京、クリエイターと職人など、様々な人が繋がれる場所も目指されているそう。このお店に込めた思いを三洋紙業株式会社 経営企画室室長 村山竹宏さん、PAP.COFFEE ブランドマネージャー 江見麻友子さん、デザインを手がけられたBullet incの小玉文さんに、オープン当日の現地からお話しを伺いました。

三洋紙業さんはどんな会社?

55年ほど前に京樽の寿司箱を作るところからスタートしパケージを中心に展開していたそうですが、高度経済成長期にジグゾーパズルの製造をスタート。今はビク、むしりなどの設備を持たれています。ジグソーパズルの中身もパッケージも製造できる会社さんです。

カフェを作られた理由

太平洋、大西洋、インド洋の3つの海を表す三洋の名の通り、海外展開を志向されており今は海外にも工場を持たれています。昨年カンボジアの工場に視察に行った際に隣国であるタイのコーヒー農園と出会い、おいしくてびっくりしたことがきかっけだったと言います。その美味しいコーヒーを作られている部族はとても貧しく、三洋紙業さんとしてSDGsの観点から何か出来ることはないか?そう考え、このコーヒーをフェアトレード輸入し日本に紹介する店を作ることになりました。

デザイナー小玉さんとの出会い

お店を作るにあたって、誰にデザインをお願いしたらよいか福永紙工さんに相談したところ、小玉さんを紹介されました。PAP.COFFEE ブランドマネージャー江見さんが、もともと小玉さんのファンだったこともあり、ブランドづくりから依頼することになったそうです。
相談を受けた小玉さんは「せっかく紙加工会社がカフェをオープンするのであれば、紙にじかに触ることができるモデルルームに出来たら良いな」そう思って店づくりをしたそうです。実際、お店のカウンターもテーブルも壁の飾り棚も紙で出来ています。ショップカードやスリーブなどの紙の使い方にも一工夫・二工夫があり、紙の自由さ、遊び心を感じられる空間です。

印刷・紙加工会社の事業変革のあり方

印刷会社や紙加工会社が自社商品を作りBtoCに進出するケースは珍しくありませんが、紙加工会社が紙を使うユーザーに一気に飛躍するケースは珍しいと思います。でも、「紙加工会社がカフェを持つことで、普段であればコストの問題で提案できないような紙の使い方を試すことが出来るのです。」村山さんはそう語ります。会社がある足立区ではなく原宿にお店を出したのも、紙の可能性を探るために若い人が集まる場所で出店したかったことが理由だそうです。
18日にオープンを迎えた後は、イベントやワークショップ、展示などを通じて、人と人が出合う。人と紙が出合う。そんな場所を目指していきたいとおっしゃっていました。

お店のInstagramはこちら

紙と印刷とラジオ PAP.COFFEEのお二人と、BULLET小玉さんと、パーソナリティの二人カウンターの下は50種類のグレーの紙で作られた貼り箱で作られています。

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