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印刷用紙の選び方 | 紙と印刷とラジオ 第151回

公開日 2023.09.06   更新日 2023.09.08

今日は有薗が49歳の誕生日。最近近くが良く見えなくなったようですが、それも筋トレとストレッチで何とかしようと思っているようです。相変わらず筋肉〇カなパーソナリティ2人が、印刷用紙の選び方について語りました。印刷用紙とは色柄物の紙と異なり、白くて印刷適正の高い紙をいいます。一般紙とファンシーペーパーを合わせると種類がとても多く、銘柄だけで軽く数十種類はあります。その中から最適な1種類を選ぶにはどうした良いのでしょうか?

印刷通販の説明から印刷用紙の選び方を考える

まずは印刷通販の大手2社さんで、印刷用紙をどのように説明しているか見てみました。

デザインナーに人気のグラフィックさん

一般紙からファンシーペーパーまで幅広い紙の選択肢が特徴です。まずは大きく3種類に分かれています。

  • 標準紙:一般的なコート紙、マットコート紙、上質紙などがここに入ります。
  • 高級紙:ファンシーペーパーの中でも価格が安いものがここに入ります。平和紙業さんのガルバスCoCや竹尾さんのテイクGA、ライトスタッフGAなど。
  • ファンシー:平和紙業さんのファンシーペーパーの多くはこの中に入っています。

TVCMでもよく見るプリントパックさん

用紙の選択肢は少なめで、冊子などではコート紙、マットコート紙、上質紙、アート紙しか選べませんが、ポスターではファンシーペーパーが選べます。

銘柄ごとの説明文だけでは紙が選びにくいことも

同じ銘柄のファンシーペーパー(Mr.B)をどう説明しているか、抜き出してみました。

『マット調の風合いに印刷再現性に優れているファンシーペーパー。ややラフっぽい紙表面とインキが乗った面のグロス感の対比は、インパクト十分なパフォーマンスを備えます。Mr.Bシリーズの中で最も白色度が高いのがスーパーホワイトの特徴です。』
『紙表面は光沢を抑えた落ち着いた風合いをもちながら、インキが乗った部分は光沢があり、そのコントラストが人気。』

絶妙に紙の特徴を捉えているとも言えますが、どうしても抽象的な表現を使わざるを得ないという、説明を考えた人の苦労の跡が伺えます。

もっとシステマチックに紙を選定できないか?

西谷さんは、4つの軸で紙を選ぶことを提唱しています。

1.塗工の有無

塗工されているかどうかで、印刷時の仕上がりがグロスからマットまで変化します。印刷部分にグロスが出る紙としてはエアラス、ミスターB、ミセスB、OKミューズガリバーグロスCoCなどが代表的で、印刷再現性が良く、黒の締まりがよい。階調がつぶれない、パキッと仕上がるといった特徴があります。

2.紙肌

印刷前の状態の紙肌がラフなのか、スムースなのか。紙肌がラフな紙としてはミスターB、エアラス、ガリバーグロスCoCなどが代表的です。奥行きや高級感、重厚感が出せます。ラフな紙肌にマットな仕上がり、ナチュラルな色を組み合わせることで温かみややさしい雰囲気を出せます。

3.紙色

紙の色も真っ白からやや黄色がかったナチュラルまで幅があります。ミセスB―F スーパーホワイトなどは白さが特徴で、シャープな仕上がりに。ナチュラル色の紙は温かみのある仕上がりになります。

4.価格

高いから安いまで幅があります。

どんな情報を伝える印刷物なのか、どんな表現をしたいか。まずはそれを決めることから紙選びは始まります。そのうえで悩んだら西谷さんに相談するのが良さそうですね。

紙と印刷とラジオのパーソナリティの二人印刷用紙のサンプルを持った二人。表情が少し疲れ気味です(笑)

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