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一般紙とファンシーペーパーは何が違う? | 紙と印刷とラジオ 第133回

公開日 2023.04.20   更新日 2024.05.22

4月に入り新たに紙業界、印刷業界、デザイン業界で働いたり学んだりする人に向けて、今日から数回は基礎的な内容を取り上げていきます。まず最初はファンシーペーパーと一般印刷用紙の違いについて語りました。

そもそもファンシーペーパーって何?

紙には大きく分けて新聞巻取紙、印刷・情報用紙、包装用紙、衛生用紙、雑種紙の5種類があります。その中で、印刷・情報用紙が紙の生産合計の6割を占め、非塗工紙、塗工紙、微塗工紙などが入ります。コート紙、マットコート紙、上質紙、中質紙、書籍本文用紙などと言えばわかりやすいかもしれません。それに対して、ファンシーペーパーは「印刷・情報用紙」の中の、「特殊印刷用紙」の中の「その他特殊印刷用紙」の更にその中の「その他特殊印刷用紙」に分類されています。製図用紙、小切手などと同じ分類に入れられています。

一般紙との違いその1-価格が違う

とにかくファンシーペーパーは高いです。平和紙業さんのラインナップの中でも比較的お安めなグラディアCoC、ガルバスCoCといった印刷用紙であってもコート紙と比べると2倍弱します。Mr.B、ミセスBなどは4倍程度!さらに、色紙になると色によってはキロ単価1000円を超えるものもあり、キロ単価150円~200円の一般印刷用紙とは大きく異なります。

一般紙との違いその2-使用目的が違う

ファンシーペーパーは、色、柄、風合いが特徴的なため、仕上がった印刷物やパッケージには視覚、触覚による効果が大きく表れます。その結果、高級感や他の商品との差別化を実現できます。そのため、書籍や図録を例にするとファンシーペーパーはカバーや表紙、見返しなどに多く使われます。

一般紙との違いその3-印刷加工が難しい

ファンシーペーパーは一般紙と比べて値段が高いです。であれば印刷がしやすくて、きれいに仕上がるのかと言えば、実はそんなことはありません。むしろファンシーペーパーの方が、その特徴的な手触りや質感のために、印刷が難しかったりします。どんなところが難しいかは、また別の機会に。

紙と印刷とラジオ 一般紙とファンシーペーパーは何が違う?ファンシーペーパーの見本帳(左)と一般紙の見本帳(右)

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