デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.06印刷で使う版について語るマニアックな回でした。
グーテンベルクが開発した印刷機は凸版印刷でした。それが20世紀にオフセット印刷機が出てくるまで使い続けられました。凹凸のある版の凸部分にインキをつけ、それを紙に押し付けることで印刷を行うため、版は左右逆になっていることが特徴です。文字の印刷はエッジが立つため適していますが、グラデーションや細かい絵柄の再現には向いていません。
オフセット印刷ではアルミで出来た版を使っています。平版の特徴は凹凸がなく、水を弾く部分、水に馴染む部分で印刷する・しないを分けています。平版になったことで、細かい網点を再現することができ、カラー印刷が一般的になりました。
線数とは1インチの中にいくつの網点があるかという印刷画像の細かさを示す単位です。新聞だと85線~133線。コート紙だと175から200線程度が一般的です。高精細印刷はこの線数が高い(網点の密度が高い)のが特徴で絵柄はシャープになります。
版を作るためには初期費用が掛かるため、それを避けるために版を使わない印刷機が生まれました。トナー系印刷機、インクジェット印刷機、デジタル印刷機などがあり、それぞれ得意不得意があります。
シルクスクリーン印刷や凹版印刷なども凸版や平版と異なる版を使った印刷方式として存在します。
ダイレクト版(活版)の場合にはやわらかい紙を使うことで、印刷面の凹凸がはっきりと出ます。オフセット版は一般的な印刷用紙なので省くとして、トナー系印刷機、インクジェット印刷機、デジタル印刷機それぞれに得意不得意があります。
詳しくは放送をお聞きください。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
毎週火曜日の夜8時から。紙のこと、デザインのこと、印刷のことについて、 ゆるゆると語る30分。
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