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東洋大学大学院 中小企業診断士登録養成コースの実習を受けて

公開日 2021.11.20   更新日 2021.11.20

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中小企業診断士登録養成コースはお得なコース?

文京区白山にキャンパスがある東洋大学の大学院の経営学研究科には、中小企業診断士登録養成コースというカリキュラムがあります。これは、中小企業診断士の一次試験を合格した方が、大学院の入学試験をパスし所定の成績を残すことで経営学修士(MBA)と中小企業診断士の両方の資格を取得できるコースです。
診断士の資格取得に向けた実習では、実際の中小企業に対するコンサルティングを行います。昨年幹部社員の研修でお世話になったATWILLの小島先生のご縁で、2年間で5回ある実習の最終回としてサンコーにお声がけいだだきました。6月頃の予備調査から始まり、9月のヒアリングやディスカッションを経て、10月末に改善提案をうけました。この貴重な機会を通じて感じた事を記したいと思います。

東洋大学 経営総合ソリューション実習報告書

分析テーマを特定することがテーマ

中小企業診断士の資格取得を目指す方々は、人・モノ・金について網羅的に学ばれています。そのため、実習では管理者の育成、組織作り、マーケティング、生産管理、財務など、自社にとって課題となっているテーマを経営者が指定し、それに基づいて分析を行います。しかし、分析テーマの特定が私にはできませんでした。以下は担当教官である小島先生にお送りした私からのメールです。

経営者として、課題と思えることには手当たり次第に手をつけてきました。まずは3階に本業と相乗効果を生む施設を作り、経営計画書を作ることで経営方針を共有し、全社員にPLを開示し、管理職には生産性向上の研修と毎月の財務報告を受けてもらっています。評価制度については、作って運用をしたこともありますが、会社全体で1つのバリューチェーンを構成しているため個別評価が全体最適を生みにくい事、管理会計の仕組みが整っていないために運用に手間がかかること、ボーナスが出せていないこと、などの理由から、積極的に運用するタイミングではないと思っています。
多くの経営課題のうち、どこにリソースを割くことが、この厳しい市場環境で生き残れる企業変革につながるのか、見えていないのが正直なところです。なので、ヒアリング日程が増えても(土日でも私は結構です)数多くの経営課題の中から、どんな順位で取り組んだらよいか。そこでは何をするべきか。そんな観点で取り組んでいただければ、大学院生の皆様にとってもより実践的なケースになると思いますし、私としてもとても助かります。

このわがままな投げかけに対して賛同いただき、たくさんの経営課題をどう整理し、優先順位をつけていくかという、実習にしてはいささか難易度の高いテーマ設定でスタートしました。

改善提案書の内容は目から鱗

社長である私と管理職へのヒアリング、全社員へのアンケート、休日を使ってのディスカッションを経て改善提案のプレゼンを受けました。
提案書は(1)外部環境・内部環境の分析、(2)現在取り組んでいる経営改善の評価・優先順位付け。(3)優先順位の高い経営改善策の具体的施策。(4)それを実現するための人材育成。という構成でした。
サンコーの場合、co-lab墨田亀沢の開設をきっかけに、「おもいをカタチにする」という事業コンセプトのもと、ブランディングやデザイン、web制作など、従来の印刷会社の枠に留まらない領域に事業に広げてきました。しかし多角化戦略に注力するほど、既存事業である印刷業が落ち込んでしまうジレンマを抱えていました。それに対し、あるターゲットに絞ってアプローチをすることで、多角化戦略と既存の印刷事業との強いシナジーが期待できる。さらに、そのターゲット業種にアプローチするための、サンコーにしかできない営業方法についても提案がありました。詳しい内容は書けないですが、これは本当に目から鱗。サンコーのリソースですぐにでも出来ることなのに、自社で考えていたら絶対に出てこないやり方です。
また、熟練の職人が揃っているというサンコーの強みは、社員が高齢化していることも意味しています。コロナ禍ですぐの採用は難しいにしても、数年のうちに社員を採用し競争力を維持するための社内のスキルの棚卸しなど、「やらなければいけないけど、目を背けていたこと」にも気づかされました。

外部目線での意見がもらえる機会は貴重

中小企業の経営者は、取締役として経営権を握り、さらに株主として所有権も握っています。小さい組織ではあるものの、その組織においては絶大な権力を握っています。だから社内で耳の痛いことを言ってくれる人を期待するのは難しく、社外取締役や株主によるガバナンスも働かず、自己満足な経営になりがちです。
だからこそ、サンコーでは役員会に顧問として外部の方に参加頂いたり、経営計画書を社員に加えてメインバンクにも毎年説明し、外部の客観的な意見を経営に取入れるようにしてきました。それでも今回の実習を通じて、自分の考えてきたことに盲点があり、頑張っても報われないことに社員を頑張らせ、消耗させてしまっていたことに気づかされました。

中小企業診断士=健康診断?

健康を維持するためには、日ごろから運動をし暴飲暴食を避け、自分の身体をケアしなければいけません。でもそれだけでは不十分。毎年医師のもとで健康診断を受けなければ、密かに病が進行していることを見落としてしまいます。
会社の経営も同じようなものかもしれません。経営者として日々セルフケアを心がけつつも、定期的に中小企業診断士というプロの診断を受けるのが会社の健康を保つ秘訣かもしれません。
小島先生、東洋大学大学院経営学研究科2年ソリューション実習1班の皆さん、今回は貴重な機会をいただき、ありがとうございました。頂いた提案を幹部一同しっかりと読み込んで、より健康な会社を作っていきます。

東洋大学大学院の皆さんとの記念撮影

 

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