デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.06最近ではチャットGPTが話題となっています。サンコーでもブログのアウトラインを作ったり、冊子タイトルの候補を出したり、インタビューする際の質問リスト作りなどで活用しています。今日はデザインとAIを含めたシステムの関係について考えました。
HP社がバリアブル印刷を可能にする印刷機Indigoとともに開発したシステムです。デザインを事前に設定した条件で変動させて個別のデザインを自動生成します。コカ・コーラのお名前ボトルなどがこのシステムで作られたと聞きます。キシリトールでは、何人かの原画をもとに一部を切り抜いたり回転や拡大をして、200万パターンのデザインに展開したパッケージが作られました。加藤文明社の手掛けられた森美術館の図録なども有名です。
コニカミノルタが感性を説明可能にする目的で開発されました。デザインのどの場所に注目が集まるかをヒートマップのように表示したり、使われる色味がどんな印象を与えるか指標化してくれます。デザインという主観的で説明が難しいものを説明可能にするシステムです。
これらのシステムは、もとになるデザインがあってそれをシステムが変化させたり評価させたりしています。いわばAI前のシステムです。
最近は、例えばイベントの構成を考え、告知用のタイトルやリード文を作成し、プレスリリースを作り、当日の議事録を起こし、SEO対策を考えたブログ記事に編集するまでをAIでできるようになりました。文字という分野では実務にAIが完全に入り込んでいます。その延長線上で、グラフィックデザイン分野での動きを見ていきました。
ZOZOTOWNのDripや、フォロワー40万人インフルエンサーのimmaなど。もはやデジタルとは思えないようなデジタルヒューマンが実用化されています。病気もしないし、不倫疑惑(?)も起こさない。洋服のモデルならユーザーの体形に合わせて変化させることもできる。広告での使用において圧倒的に広まるのではないかと有薗は思っています。その時のカメラマンの役割、モデルの役割はどう変わっていくのでしょうか。
ストーリーをテキストで入力すると、パワーポイントのレイアウトを自動で作ってくれるAIサービスです。近いうちにパワーポイントそのものにこのような機能が実装されるとも聞きます。パワーポイントで出来るのであれば、イラストレーターやインデザインのデザインの自動化もあり得ない話とは思えません。
これまでのパターンを分析し最適解を見つけ出す作業は人間よりもAIの方が得意です。既に将棋やチェスが人間よりも強いことが証明しています。デザインもある意味では過去のパターンの中から最適解を見つける作業であり、そのうちAIの方が上手にやっていくのではないか。クライアントから鬼のような修正指示が来ても気分を害することなく、あっという間に作業してしまう。量が質を凌駕してしまう時代がすぐそこまできているのではないか。そう考える有薗に対して、過去の事例を参考に出てくる平均的なクリエイティブに価値があるのだろうか。そこに自分は関わりたくないと熱く語る西谷さん。ツイキャスの30分の時間制限がなければ、どこまでも続きそうな議論でした。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
毎週火曜日の夜8時から。紙のこと、デザインのこと、印刷のことについて、 ゆるゆると語る30分。
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