デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.06印刷行程がデジタル化していくことで、どんなことが起きたのか?印刷会社の激動の歴史(ここ30年くらい)を語りました。まるで戦国時代のような厳しい戦いの歴史は、涙なしには聞けない内容です。
今より分業して作業していました。
「デザイナー」が指示を出し、「写植屋」が文字組みを行い、「版下屋」がレイアウトをしてようやく【紙の原稿】ができます。それを基に「製版屋」(サンコーはもともと製版屋でした)が写真を取り込んだりし【印刷用の版を作るためのフィルム】を作成し「刷版屋」が版に焼き付けて【印刷用の版】ができあがります。それを「印刷屋」が印刷し「製本屋」が加工して完成。こんな風に、完成まで7つの業種に分かれていました。
90年代初頭に【電算写植機】がでてくることにより、「版下屋」が淘汰されました。そして、95年~97年頃に【Mac】が登場し、デザイナーがいわゆるDTP(デスクトップパブリッシング)と呼ばれるレイアウト業務を行うことになり、「写植屋」もなくなることになりました。2000年前後には【CTP(コンピュータ トゥ プレート)】が登場し、Macで作成したデータをそのまま版で出力できるようになり、「製版屋」「刷版屋」がなくなります。
アナログの時代にあった7つの業種が、「デザイナー」「印刷屋」「製本屋」の3業種に一気に減少しました。
それにより「写植屋」「版下屋」「製版屋」「刷版屋」がみんな「印刷屋」に職種を変え、単純計算で5倍になり価格競争が激化。
その後「リーマンショック」や「震災」によりさらに拍車がかかり、「印刷屋」もその数を減らす一途を辿っています。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
毎週火曜日の夜8時から。紙のこと、デザインのこと、印刷のことについて、 ゆるゆると語る30分。
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