デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.06サンコーで営業がファンシーペーパーを提案することはありますが、決定しているケースはほぼありません。では誰が紙(ファンシーペーパー)を決めているのか?というテーマを掘り下げました。
紙が一般の消費者に届くまでに、多くの人が関わっています。まずは登場人物を並べてみました。
その名の通り紙を作っている会社です。自社のブランドの紙以外に、平和紙業さんなどのオリジナル商品を作るケースもあります。
ファンシーペーパーでは平和紙業さんや竹尾さんがこの立場です。一般の印刷用紙においても、メーカーが直接販売することは珍しく、商社・代理店が入るケースが大半です。
さらに問屋さんを経由して印刷会社に紙が届きます。大手の印刷会社さんは問屋さんを経由せず、しかも問屋さんよりも仕入れる量が多かったりするので、コストのうち紙代の占める比率が高い大ロットの印刷物は、大手さんの価格に勝てないことがあります。
問屋さんから紙を仕入れて印刷しますが、ファンシーペーパーは紙によって印刷適正が全く異なり、銘柄によってはとても手間がかかります。そのため、会社によって面倒な紙はやらないという所もあったりします。
製本、抜き、箔押し、ナンバリングなど様々な業種がありますが、紙による生産性の違いが印刷以上に大きく出ることがあります。
このようにたくさんの登場人物がいますが、ファンシーペーパーを決めている人はいません。
ほとんどの場合でファンシーペーパーを選定しているのはデザイナーさんです。デザイナーさんはデザインとのバランスで「絶対にこの紙がいい!」とクライアントに言える立場にあります。しかし、紙が流通していくルート(お金と物の流れ)には乗っていないというのが特徴的だと言えます。これは他のビジネスではあまり見られないことかもしれません。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
毎週火曜日の夜8時から。紙のこと、デザインのこと、印刷のことについて、 ゆるゆると語る30分。
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