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紙を切る | 紙と印刷とラジオ 第10回

公開日 2020.09.09   更新日 2023.09.05

時間の流れを前より早く感じるようになったという、西谷さん。その症状に少し不安を覚え「症候群」で検索してみたところ、似たような症例の症候群を発見したそうです。しかし病気ではなかったので安心ですね。さて、紙と印刷とラジオはついに10回目を迎えましたここで放送10回目を記念して「紙を切る」という話題で語りたいと思いますが、断裁といえば小林断截さん。前回に引き続きコバダン社長の小林宏慈さんに協力頂きお送りしました。

家庭で断裁機を使わずに小口断ちをするには

リスナーの紙はらりさんから頂いた「私は家庭でも手軽に使える器具のみで本を綴じることを大事にしています。製作するときに悩むのが小口断ちです、工場では綺麗にスパっと整う小口ですが、家庭ではなかなかまとまった紙を綺麗に整えることは出来ないので束が高くなる製本を選ぶのが億劫になります。ページ数や紙の特性にもよると思いますが、断裁機なしで綺麗に小口を断裁するコツ、または小口断ちにおすすめの断裁グッズはありますか。」という質問がきっかけで「紙を切る」がテーマに。小林断截にお願いすることが一番ですが、ご自身で断裁するとして考えてもらいました。製本する厚みは「束が高くなる製本」とあるので1cm、2cmはあるものとします。そして「断裁機なしで」という難しい条件がありますので卓上の断裁機など家庭でも手に入る断裁機使えないとすると、カッターを使っていかに綺麗に切るかを考えるしかない。と小林さんはおっしゃいます。ではどうやったらカッターで綺麗に切れるのでしょうか?

カッターで綺麗に断裁するコツは?

カッターで紙を切る時、当てた定規がずれてしまうことで上手く行かないことが多々あります。カッターで綺麗に断裁をするコツですが、まず定規はステンレス製、カッターマットは凹凸がない平らなもの必須、カッターの刃は良いものを使いましょう。指を使って紙と定規をしっかりと抑え、縦方向に置き、奥から手前に弱い力で刃を当てていきます。その時、刃を立てず寝かせて当てることと、強くカッターを引いて1回で切ろうとしないことが重要です。シンプルな方法で素敵な製本が出来たらいいですね。

断裁機のお話

次は「紙を切る」機械、断裁機の話題に移ります。日本のメーカーだと¥500~700万と他の機械と比べ安い断裁機。見かけによらず重量があることが特徴です。意外にも柔らかい紙は刃が通りづらく切りづらいとのこと。包丁部分は定期的に研いで切れ味を調整しているので、硬い紙や特殊な紙の断裁が多い時期や会社では2か月に1度研ぎに出しているそうです。
他に、怪我や紙に関係するお話も小林さんと楽しみました。

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