デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.066月は紙強化月間。43回・44回は紙の分類についてお話ししました。
43回放送アーカイブはこちらから
44回放送アーカイブはこちらから
日本工業規格(JIS)によると『植物その他の繊維を膠着(こうちゃく)させて製造したもの。なお、広義には、素材として合成高分子を用いて製造した合成紙のほか、繊維状無機材料を配合した紙も含む』と定義されています。簡単に言うと「植物の繊維を水に分散させたものを、薄く平らに漉(す)き上げて脱水、乾燥させたもの」が紙です。しかし、実際にはもう少し広い意味でとらえられおり、シート状で紙と同じように印刷したり加工できるものを紙と呼ぶことが多いようです。例えば、植毛紙のウーペや、コルクシート、不織布、ユポ、ライメックスなどは植物の繊維では出来ていませんが、紙と呼ばれています。
軽くて薄く柔軟性があるものが「洋紙」。厚くて重く堅く腰が強い方が「板紙」。洋紙と板紙の違いは、厳密な定義があるわけではなく、用途によって分けられているのが実態のようです。
https://www.sppcl.co.jp/calculation/pdf/film.pdf
この表の中の、印刷情報用紙がについて掘り下げていきます。各紙のシェアでみると、新聞巻取紙(18.4%)、印刷情報用紙(52.4%)、包装用紙(6.7%)、衛生用紙(16.4%)、雑種紙(6.1%)。この中で、ファンシーペーパーは「特殊印刷用紙」の中の「その他特殊印刷用紙」の中の「その他特殊印刷用紙」に小切手、手形、グリーティングカードなどと一緒に分類されています。紙全体からみると、本当に小さいボリュームであることがわかります。
A: 晒化学パルプ100% 白色度75%以上
B: 晒化学パルプ70%以上 白色度75%前後
C: 晒化学パルプ40%以上70%未満 白色度 65%前後
(参考)新聞紙 55%前後
化学パルプ
化学的に繊維を抽出する方法。高純度のセルロース繊維は、しなやかに絡み合うため、紙にすると強度が上がる。晒パルプとは、化学パルプで漂白をしたものを指すそうです。
機械パルプ
機械的にすりつぶしてパルプを製造する方法。繊維は剛直で内部に大量のリグニンを含むので、紫外線によって褪色しやすい紙ができる。木材からのパルプ収率は90~95%と高い。
※リグニンとは
樹木を構成する繊維同士の接着剤の役割をしている物質。繊維間の細胞間膜のことで紙の中に含まれていると、変色や劣化の原因になります。
塗工量が多いほど数字が小さい!
グロス:白紙面、印刷面とも光沢
ダル:白紙面は光沢抑え、印刷面は光沢
マット:白紙面、印刷面共に光沢抑えている
これ全部塗工紙に分類されます。
一般的な印刷用紙はこのような分類がされるようです。奥が深い!ファンシーペーパーの分類については第45回の放送でお伝えします。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
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