デザインのひきだし50に掲載されました!
2023.10.06今日はなぜか西谷さんが平和紙業から参加。「火曜日になると体調が悪くなる、水曜日はラジオなので有薗のもとへ行くつもりはあるが、お腹が痛くなってしまう」と悲観的な主張を繰り返す西谷さん。いえ、そんなネガティブなことではありません。今回は別の場所から回線をつなぎ、ツイキャスのコラボ機能を試みています。上手に活用出来れば遠方の方もゲストで呼ぶこともでき、より変化自在なラジオが出来そうですね。
今回のテーマもあるあるシリーズですが、前回は西谷さんと有薗自身のあるあるでした。今回は紙屋さんや印刷会社に実際に来た問い合わせの中でのあるあるを語りました。
平和紙業のギャラリー、ペーパーボイス東京にも沢山の問い合わせがくるそうです。紙の切れ端を持参したり使い方や紙の名前を提示しての紙の問い合わせは良くあります。最近10年程でプリンターがかなり進化したので、「インクジェットプリンター、レーザープリンターとの相性はよいか」という質問も多いそうで、金銀やパール系の色の紙に対してのプリンターとの相性を相談されると言います。
反対に3年に1回というオリンピックのようにレアだけれどしばらくするとやってくるという問い合わせが、「食べられる紙はありますか」だそうです。西谷さんだけでも3回は聞かれているそうですが真面目な回答としては「ない」だそうです。
紙のことについて聞かれると嬉しくなる西谷さんや紙屋さんにとって困る問い合わせはあるのでしょうか。
和紙の問い合わせではなく「和紙風」の紙を聞かれた場合、探した結果辿り着く紙はラシャのような「画用紙」が大半だそうです。紙屋さんと一般の方の間には紙のイメージのずれがあるようです。他にも光沢紙、ケント紙も紙屋さんが浮かべるものを見せてみると違うと言われてしまうことが多いようです。
専門知識が豊富な紙屋さんに紙の問い合わせをするときにどんな風に聞けばよいか迷いますが、「イメージを具体的に説明することが紙を見つける近道になる」と西谷さんは言います。どんな用途で使うか、どのようなデザインや加工を紙の上に載せるかが分かると適切な紙のイメージが浮かびやすくなり、紙を探しやすくなるそうです。デザインや写真を印刷する場合は具体的に決まっていなくてもラフ画や仮のものを提示してくださるだけでも伝わりやすさは違ってきます。
印刷にも様々な問い合わせが来ますが、紙屋さんと同じく、一般の方やデザイナーさんと捉え方が違うこともあります。例えば「教科書の印刷はできますか」という問い合わせがあります。印刷業界から見ると、教科書は「表面にPP加工をしたカラーの無線綴じの冊子」であり、教科書は印刷したことがなくてももちろん手配が可能です。また、製本や抜きなど、協力会社とのやり取りも含めコーディネートも仕事の一貫なので、工程が複雑なお問合せは特に歓迎です。
印刷会社は問い合わせの段階から印刷の仕様や見積りを一緒に考えることが多いです。拘りたいところ、方向性、予算の制限がある中でやりたい仕様など決まっていなくても方向性を教えて頂けると完成に向けて二人三脚できますので、予算以外の仕様についてもぜひ細かく教えてください。
カラー写真を全て蛍光色に置き換えたり、4色機で一気に12色印刷してみたり・・・。印刷職人ですら予測出来ない事を実験しています。
毎週火曜日の夜8時から。紙のこと、デザインのこと、印刷のことについて、 ゆるゆると語る30分。
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(お気軽にお問い合わせください|平日 10:00~18:00)