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企業さま向け印刷セミナーを開催しました

公開日 2016.01.13   更新日 2024.01.23

印刷セミナー
キャラクターグッズの販売を手掛けられている、ドリーム・ぽけっと様(http://www.dreampocket-webshop.jp/) の社員さん16名向けに印刷セミナーを開催させて頂きました。ドリーム・ぽけっと様とは事務所がご近所なこともあり、印刷のお取引を頂いているお客様で、キャラクターグッズの店頭やネットでの販売や、催事での販売をされています。紙に限らずグッズなどの様々な印刷物をやり取りする事が多く、社員さんに印刷の基礎知識をつけさせたい。というご依頼を頂き、セミナーを企画させて頂きました。

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緊張気味の山中

まずは座学にて各種印刷方法の違いを学びます。講師は、ドリーム・ぽけっと様を担当している営業マンの山中です。印刷には、凸版・平版・孔版・凹版など様々な種類があり、印刷される素材や、ロットなどによって最適な方法が変わります。テキストと実際に印刷されたサンプルを見て頂きながら、基礎的な知識をご説明しました。

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オフセット印刷とオンデマンド印刷を見比べてもらいました

続いて工場の視察です。まずは、2階にあるDTP部門です。

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ここでは、印刷の前工程を行っています。前工程というのは、例えばPCの画面上では1ページ目の次は2ページ目です。しかし、オフセット印刷では、大きな紙に複数のページを割り付けて印刷して、折って断裁して冊子にします。そのため、1ページ目の次は8ページ目だったりします。そのように印刷に適した形にデータを配置しなおしたり、校正の為に大型のインクジェットプリンターで出力を行ったりする作業を行っています。

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CTPの版のご説明

校正が終わると、CTPと呼ばれる機械で印刷機で使用する版を出力します。この版にインクが乗って、一度ゴムのローラーに写し取られ、それが紙に再度転写されて印刷物が出来上がります。通常のフルカラー印刷では、CMYKの4色の版を作り、インキを順番に重ねて行くことで色を表現します。

続いて印刷セクションのご説明です。普段見る機会のない印刷機に皆さん興味津々です。

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印刷機1台1億円という金額に驚く皆さん

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印刷機を上から見ると、KCMYの順番で色が重なっていくのがわかります

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1時間10,000枚のスピードで印刷機を回すと、その迫力に驚かれます。

1時間あたり10,000枚を超えるスピードで印刷をするのですが、その際には4つの版が髪の毛1本分のずれも無く正確に同じ位置に取り付けられているか。インクの量や水の量は適正か。そんなことを常にチェックしながら、絵柄が最も良い仕上がりになるようにオペレーターは常に気を使っています。

調肉は印刷職人の腕の見せ所

続いて、特色を練るところをご覧頂きました。これは調肉と言って、特色を印刷する職人の経験や勘が必要な非常に難易度の高い作業です。DIC〇〇番といった色を指定された場合、複数のインキを配合してその色を作ります。しかし、ただ単に色を配合して練り合わせて終わりではありません。紙質によって、インキが乾いた後の色味が違ってしまうため、それを予測して色を作る必要があります。今回は、紙質によって赤くなったり青くなったり、色作りが難しい紺色を作ってみました。作った時にはカラーチップと全く同じ色だったのに、1時間ほどしてインキが乾くと、紙によっては全然違う色になってしまいます。それを見越して色を配合するのが、印刷職人の腕の見せ所なのです。

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配合したインキを紙につけて色の確認をしているところ

工場見学が終わると、次はco-lab墨田亀沢(http://co-lab-sumida.jp/) に戻って、画像処理に関するご説明です。デジカメで撮影した画像が、なぜ印刷すると色がくすんでしまうのか。その原理と対策について学んで頂きました。

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RGBデータをCMYKに変換すると色がくすみます

最後に、デジタル印刷機と呼ばれる新しい印刷機が出始めてきており、1枚1枚違う絵柄を印刷する事ができるようになった。これによって、webサイトでは当たり前になりつつある個人ごとにパーソナライズされた情報を、印刷でも実現出来るようになった。といった最新の印刷事情についてもお話しをさせて頂きました。

質疑応答もとても盛り上がり、予定時間をちょっとオーバーしましたが、記念撮影をしてセミナーは終了しました。

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ちょっと写真が斜めになっていますが・・・。記念撮影。

紙に限らず印刷物を多く作られている。そんな企業で働く方々でも、実際に印刷機が動いている姿を見る機会は少なくて、「何となくわかったつもり」で仕事をされている方って結構多いのではないでしょうか。しかし、印刷している現場を見ることで、製造現場と共通言語ができ、より良いものをつくれるようになります。

サンコーでは今回のような、企業様に向けたセミナーなどのご相談も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

03-5608-5741
(お気軽にお問い合わせください|平日 10:00~18:00)

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